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バレンツ航海記

南野力也 横浜本社 かにチーム
南野 力也 (2005年入社)


 2009年8月、ロシア・ムルマンスクの漁業社と横浜通商との間で共同事業を行うことになり、通訳及びバイヤー代表として水産加工指導員とノルウェー・キルケネス港へ赴きました。当初は港に停泊中の船にてロシア生産者側とのミーティング時の通訳として現地滞在していましたが、出港が迫ってきているという船を前にして、このチャンスを生かし私自身船に乗り込んで海へ飛び出すことに。これまで関わってきたカニの業務や検品の知識、さらにロシア語を生かして現場で通訳に励み、さらにめったに見ることができないカニの生産現場の実態を勉強する機会になりました。

 航海したのは北極海の一部であるバレンツ海。9月1日〜12月31日にかけてはタラバ蟹漁のシーズンです。私が乗り込んだ船は、日本建造の元マグロ漁船(今は100%蟹船となっているわけですが)で、元日本船とはいえ現在は全員がロシア人クルーのロシア船です。
 小型船のため、波が5−6メートルともなると船体が大きく揺れ、特に時化ともなると常時揺れと戦いになります。ひとたび海へ出ると漁期が終わるまで陸へ戻ることはありません。

 途中で島に立ち寄って物資や燃料補給ということもありません。漁が終わるまで、つまり12月末まで海の上です。 海の上での仕事はまさに命をかけた現場とも言えます。特にデッキで働いているワーカーは一歩間違えれば水揚げ時に海に落ちかねず、また製品を運搬船に積み替える時は船が揺れてモッコ(製品運搬棚)が体にぶつかり大ケガする危険性が大きいです。常に命の危険にさらされています。生産の裏にはこのような現場の最前線で命を張っている人たちがいることを忘れてはならないと思いました。

蟹工船

 当初は2週間〜1ヶ月くらいで下船できると思われていた航海も、最終的には75日に渡ることになりました。
 360度、海と空以外に何もない景色にワクワクしたのは最初の数日だけ。毎日同じ海を眺めて、一日中、同じロシア人たちと顔を合わせ、工場で生産に立ち会う。気が重い日が続きましたが、周りのロシア人はときには励ましてくれ、ときには話し相手となってくれました。
 本社との連絡時にはいつも元気を分けてもらえました。そのおかげで、辛かった航海も無事乗り越えることができました。、最後には船員達と別れを惜しみつつ、お互い笑って別れることができました。

「同じ船に乗り合わせた者同士、家族同然だ」
この瞬間、その意味を理解しました。


 貴重な現場の体験以外にも航海を乗り越えた後の仕事のやりがいをこの上なく実感することができ、最初で最後の航海ができたことを、今でも大変嬉しく誇りにさえ思っています。
 お世話になったこの船のために、彼らが生産した製品をマーケット状況が良くない世の中でお客様から最大限の評価が得られるよう、販売活動に力を入れている今日この頃です。


■横浜通商への就職を目指される皆さんへ

 横浜通商はロシアに特化した商社と言われていますが、活躍場所は何もロシアに限ったことではありません。生産現場やロシアの商品の販売先であれば、世界中どこでも活躍できる場所を見出すことができます。望めば私のように海へ出ることも可能です。
 それは他の誰にも得ることのできない一生涯の宝物にもなりますし、仕事上大いに役立つ経験となりえます。とにかく現場での経験がモノを言いますので、『水産』という地球上での貴重な天然資源に関わって、製造の最前線を体験することができる世界です。

蟹工船

 好きなロシアと関係する仕事に携わりたい。そう考えロシアに強い企業を調べている時に、横浜通商を大学の就職課で紹介され入社試験を受けました。
 実際に働いてみて非常に満足しているのは、横浜通商はロシア専門商社なので、配属先に関係なく常にロシアと関われるという点です。他社の場合はたとえロシア部門があっても、他の部署に配属されてしまうとなかなかロシアとの仕事に携われないという話をよく聞きますから。



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